2012年10月8日月曜日

ロケットストーブ付石窯作り16/ドーム

昨日の最後の作業の後、写真撮り忘れたのでまずはそこから。
セリ型レンガを半分にカットしました。
これを並べてドームの大きさを確認しました。
SiC棚板にこびり付いてた釉薬やコーティング剤の酸化アルミナを
グラインダーで削りとって表面と側面を整え耐火レンガの上に
敷きました。
(セリ型レンガと棚板の目地はどちらも耐火モルタル)

棚板が綺麗に割れず端はガタガタですし、一部敷いていない場所も
ありますが、石窯の端の方や右側のロケットストーブの
ヒートライザー開口部周りは調理には使いませんので、問題は
無いはずです。
今日は棚板を敷いた所以外を整える所から作業にかかります。

まずは、開口部の形状を整えるための抜き型を作りました。
写真を撮り忘れましたが、この抜き型をセットしてから
棚板が敷かれていない所全体に耐火キャスタブルを流し込みました。

緩めに練ったのですが、やはり耐火キャスタブルの水分を周りのレンガが
吸ってしまうようです。
硬化不良が心配ですが、問題が出たらその時に考えることにして
作業を進めます。

2時間ほどで抜き型を抜いて見たところ、ほぼ固まっていました。
棚板の1辺はおよそ40cmほどなので、棚板のある部分のみを
使用するとしても2枚のピザを同時に焼ける位のスペースは
十分確保できそうです。

床ができたので、いよいよドーム部分を作っていきます。
以下は以前の記事にも書きましたが
まずコンパネからジグソーで骨組みとなるパーツを切り出し
置いた時に安定するよう木っ端を付けました。
これを建築用のプラ束を支柱にしてドーム型に組み立てます。
ドームの完成後、簡単に骨組みを取り出せるよう骨組みは
プラ束に乗せているだけで、接着やネジ止めなどによる固定はしてません。
ドーム開口部のアーチはスタイロフォームで作りました。

ここからが今回の作業の続き
骨組みを床の上にセットして、乗せたレンガが落ちない程度に
ベニア板や布テープで形を整えました。
ベニア板は5cm幅にカットしお湯に浸けて柔らかくした上で
骨組みにタッカーで留めました。

別の角度から。
今更ですが、やや天井が高すぎる気がしてきました。
(設計上ドーム内部の天井高は約40cm)
床の温度が上がるか少し心配ですが色々情報を収集して決定した
サイズなので迷わず進めたいと思います。
(後日追記)
パンやグリル、煮込み料理がメインなら40cmで成功でした。
上火と下火のバランスが良く、大鍋やダッチオーブンも余裕で
入ります。
ただ問題なく焼けるのですが、ピザをメインにするなら
もう少し低い30〜35cmくらいにすると温度特性、燃費とも
最高だったかなと思います。

天井高とタイプ別の石窯の使い勝手の関係を考えてみました。

一層式の場合、天井が高いと上火が利きにくい。
で相対的に下火が強くなりがち。
石窯に十分に蓄熱するまでに時間がかかり燃費も悪い。
下火が強いのは床を濡れモップで拭くなどで
対策はできるものの、これも燃費を悪化させる原因に。
一層式の場合、天井高が45cm以上なら高い天井と言えると思います。

逆に天井が低いと燃費はいいが、背の高い鍋が
入らないなど料理が限定されるかも。
あと、調理中に薪を追加すると直火が当ってしまって
料理が焦げるなど温度調整がやや難しいかも。
ただ上火、下火とも相当高温にすることができ
本格的なナポリピッツァが焼ける。
一層式の場合、天井高が40cm以下なら低い天井と言えると思います。

二層式の場合は天井が高いと薪から出る炎から天井までの
距離が大きいので一層式より更に上火は弱くなると思います。
下火は床の厚さにもより大きく変動しそうです。
薄いと下火がやたら強くなり、厚いと逆に弱くなりすぎるかも。
一層式と比べて料理には関係の無い燃焼室を
強く熱することになるので、燃費は更に悪いと思われます。
追い焚きができるので一層式より温度調整は楽かも。
二層式の場合、天井高が40cm以上は高い天井と言えると思います。

二層式で天井が低い場合、一層式より燃費は落ちると思うが
早く高い温度に上げて、それをキープすることができそう
上火は十分利くと思われるが、下火は床の厚さ次第なので
厚みをどうするかが難しそう。
二層式の場合、天井高が35cm以下は低い天井と言えると思います。

ということで、一層式と二層式で多少の違いはあるものの
天井が高い石窯は燃費や時間を気にせず
おおらかにガンガン焚いて使いたい人に向いてると
思います。

逆に天井の低い石窯は細かい温度調整が必要ですが
短時間で温まり燃費もいいので効率重視の方に
向いてるように思います。

〜追記終わり〜

話は変わりますが耐火モルタルを目地に使う場合
目地の厚みは2mm位までにするべきだそうです。
一方で耐火キャスタブルは、これまでの作業で
基本的に型枠施工で使うべきで
目地には適してないように思い始めています。

なので、上の写真の1段目くらいの隙間に充填すると
なるとどちらを使うか迷いどころですが
今回はキャスタブルを使ってみました。

結果はやはりすぐに水分が無くなって
固まってしまいました。
建築工事で禁物とされるドライアウト
(モルタルやセメントを急速に乾燥させることで
水和反応が十分進まず、硬化不良や接着不良を
起こすこと。十分な強度がでません)
状態になっている気がします。

後日調べてみると今回のようなケースでは
正しい施工は下のよう2通りあるように思いました。
一つは2mm程度の目地となるよう耐火レンガを加工し
目地材には耐火モルタルを使用する。
もう一つは耐火レンガの加工は最小限にして
大きく空いた隙間には防水紙などを挟んでから
キャスタブルを充填する。

(後日追記)
キャスタブルにも色々種類があり、アサヒキャスター
CA-13T或いはCA-13STなら耐火レンガと接する面への
充填や目地材として問題なく使えるようです。
ちなみに私が購入したのはCA-13でした。

2 件のコメント:

  1. Saluteさん

     とうとう1段目ですね。

     写真を拡大してみてみると
     ディスクグラインダーでかなり深く掘って
     タガネで割られておられるようですね。

     私も土台作りと並行して
     ドーム用の台形のレンガの切り出しを始めました。

     ディスクグラインダーは初めてで
     かなり振動があるのかと思い、大怪我をしないように
     慎重に本日作業したのですが、
     思いのほか簡単に使えました。

     ただスライド丸ノコと違って
     タガネで割りやすいようにちょっと掘ってやるぐらい
     なので、結局はタガネの使い方が
     ポイントのようです。

     私の場合
     すべて上辺9cm下辺11cmの台形で
     いこうかと考えており
     今日1日で13個のレンガから26パーツを
     きりだしましたが
     ヘロヘロです。

     1段目だけで30パーツ必要なので
     最終ゴールはまだまだ先になるでしょう。

     お互い頑張りましょう

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    1. 石窯本体の作業に移られたとのこと、完成は私より早そうですね。
      ところで、takechanさんは製作状況を公開される予定は無いのでしょうか?
      ブログ等されてるようでしたらぜひ教えてください。

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