2013年6月6日木曜日

ロケットストーブ付石窯作り47 / 小物3

ロケットストーブ+石窯の使いこなしのテクニックとして
このように焚口の口径を絞ると薪の消費を抑えつつ効率的に
窯を温められるのはどうやら間違いなさそう・・・

ただこのままじゃ薪の追加が面倒だったり、吸気量を微妙に
調整するのも難しいので調整機能付の扉を作ることにしました。

まずは、例のごとく軟鋼板や帯鉄からこんなパーツを切り出して
ボール盤で穴を開け、エッジやバリはグラインダーで取り
滑らかに平滑にしました。

続いてシリコンリムーバーで油分や汚れを綺麗に拭きとってから
丁番や内掛と一緒に耐熱塗料をスプレーしました。

1日置いてよく乾燥させます。

扉の取付場所にはドリルで穴を開け、オールアンカーを
打ち込みました。
(アンカーのセンターピンは本来しっかり打ち込まなければ
いけないのですが、レンガが割れそうな気がするので
これくらいで止めました。大して力がかかることも無いので
これで十分かと)

このアンカーを取り付けた部分、元々のレンガ積みが
雑で周りのレンガとの段差がかなりありました。
そのままだと扉用の金具の取付に支障があるので
フラットになるよう耐火キャスタブルをコテ塗りしました。

こんな垂直面に薄くキャスタブルをコテ塗りするのは
中々難しいのですが、以前発見した方法で特に苦もなく
仕上げられたゾと。いわゆる自己満足ですけど。

で無事取付完了。
通気量の調整には換気部材(レジスター/住宅用800円位)を
使ってみることにしました。
これも含めて扉の材料費はしめて2,000円ほど
写真で見るとレジスターも黒く塗った方が
カッコ良くなったかもなぁ〜と思ったり・・・

ま、それは置いといて
扉は全開するとこんな感じ。火入れの時や薪を追加投入する際は
こうします。
バーントンネルには前回紹介した吸気用のパーツが入れてあります。

そうそう、そもそもナンでこんな変な構造が必要なのかって
ことなんですが、、、
前にも少し書きましたが要約すればロケットストーブを
使い込んでみて思ったことが一つ。

それはロケットストーブって火入れと巡航運転では使い方を
変えた方がいいんじゃないかってこと。

以下長文ですが

火入れの時は燃焼部を塞がない範囲で最大限の燃料を入れ
焚口は全開放し、燃焼による上昇気流を利用して
とにかくたくさんの空気(酸素)を供給するのがgood

※丁度、ウチワで七輪なんかを扇ぐのと同じような感じ。
これによってまずは燃料に確実に火を着け、同時に
燃焼部の温度を上げていく訳ですね。

ロケットストーブは着火がとても簡単なこともあり
上記は火入れから燃焼路(バーントンネル)が十分な
温度に上がるまでの30分程度で十分かと。

これに対して

巡航運転で高温を保つことだけじゃなく、燃費との
両立を考えるなら(ていうかロケットストーブ使う人で
燃費を気にしない人っていないと思いますが)
燃焼を維持するのに最低限必要な量に吸気(酸素)を
絞った方がいいんじゃないかなと。

というのも巡航運転時は火入れの時と違い燃焼部が
既に十分高温になっているので燃焼を維持するのに
さほどの酸素は必要としないと思われます。

にも関わらず巡航運転時に焚口を全開していると
大量の燃料(薪)が一気に燃焼し、これにより
ヒートライザーではより激しい上昇気流が
発生することになります。

ヒートライザーで強い上昇気流が発生すれば
当然ながら焚口から大量の外気が激しく
流入することになります。

これが必ずしもいいこととは言えないんじゃないの?と
思ったのです。

というのもこの流入する外気の温度って夏でもせいぜい
30℃、燃焼部の温度と比べれば非常に低いのです、
冬はなおさらですが。

その上で焚口を全開状態にするとこんなことに
なるんじゃないかと↓

焚口から低い温度の外気が激しく流入する。

燃焼部が冷やされる。

燃焼部の温度が下がり不完全燃焼の度合いが強くなる。

薪の持つエネルギー(カロリー)が一部無駄になるのでは?

あるいは
焚口から外気が激しく流入する。

激しい燃焼が起き、これにより大量の燃焼ガスが
発生する。

大量の燃焼ガスは一気に石窯を通過して
高い温度のまま排出されてしまう。

これも薪の持つエネルギーが無駄になるのでは?

なんてことを思った訳です。

前にも書きましたが、以前別の目的で燃焼中の焚口に
蓋をしたことがありました。

それで当然燃焼は抑えられるか、不完全燃焼状態に
なるだろうと思ったのに、逆に大きなゆったりとした炎が
石窯天井を舐めるように燃焼する状態が続いたのです。
薪も当然とは思いますが焚口を全開した場合より
長持ちしました。
ゆっくり燃焼するためか、熾も溜まることなく
綺麗に灰になっていきました。

何でそうなるのか考えるうち
このような疑問を持つきっかけになりました。

そしてそこから火入れ後、十分に燃焼部が温まったら供給する
空気の量を調整できるような仕組みにするといいかもと考えるように
なったのです。

さて、使い方の続きですが、バーントンネル内の温度が十分に
上がったらこのように蓋を閉じて吸気を絞ります。
(下の扉は開放するか、少し閉じた方がいいか使いながら
調整しようと思います。)

レジスターのツマミを捻れば微調整もできますし、それで吸気が
足らないようなら扉を半開すればいいかと。

今週末のピザパーティーで試してみようと思います。
うまく機能するか楽しみだな。
ツマミが熱くなりそうだから火傷に気を付けなきゃ。

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