1回目の火入れで火を落として数時間経ちドーム外側の表面が
50℃程度に下がってからブルーシートを被せたのですが
ドームから出た水蒸気がハンパ無く、10分ほどでシートと
石窯の表面がびしょ濡れになりました。
(それに気付いてすぐシートは外しましたが。)
そこで2回目の火入れの後も1晩シートを被せず放置しました。
徐々に石窯本体から水分を抜くため、このような工程が
必要と以前読んだ本に書いてあったことを忘れていました。
これでかなり乾燥も進んだようなので今日は断熱材を
施工することにしました。
その前に・・・
最初の火入れで入ったヒビを耐火パテで補修してみたのですが
2回目の火入れでまたヒビが開いてしまいました。
ヒビは高熱になると開き、冷えると閉じるようで
耐火パテではその変化に追随できないみたいです。
パテでの補修は諦めて少し本格的に補修することにしました。
まずはライトキャスターのままだと接着性が悪いので、
ヒビの入った箇所に耐熱スプレーを吹き付けます。
次に加熱と冷却によるヒビの幅の変化に追随できるよう断熱材を
少し挟んで耐熱性のあるアルミテープを貼りました。
これでヒビの入った箇所からの熱漏れが少なくなるといいのですが。
下処理を済ませたので本題の断熱施工です。
まず遮熱効果を期待してドーム全体にアルミホイルを巻きました。
これの効果のほどは分かりません。ただ私が一番参考にしている
海外の石窯がこのように施工されていました。
普通のアルミホイルなので費用も僅かですし作業も簡単なので
ダメ元で真似させてもらうことにしました。
この上に断熱材を被せました。
断熱材はホンマ製作所製のセラミックファイバー25mm厚と
イソウールブランケット6mm厚を使い分けています。
最初にイソウールブランケット6mm厚を割りと手頃な価格で
入手しましたが「この薄さでは少々心許ないな」と思ってました。
これより分厚い製品もあったのですが値段が高くて手が出なかったのです。
ちなみにその価格はと言うと、、
600mm×1200mm×25mm 1枚で1.7万円とか(なんぼなんでも高すぎ)
600mm×1200mm×50mm 5枚で3.8万円とか(そんなに要らんし)
ところがある日、煙突のことを調べていた所
煙突を壁に通すためのメガネ板に充填する断熱材として
ホンマ製作所の製品を見つけました。
使用限界温度は1100℃とのことなので全く問題なさそうです。
価格は600mm×900mm×25mm 1枚あたり1,900円ほど。
これならと購入してみたところ、厚さは違いますが感触的に
イソウールと同様の製品と見て間違いなさそうです。
ということで2回の火入れで天井部分の温度がより高くなることが
分かっていますので分厚い方を天井に使うことにしました。
そしてサイド部分は6mm厚のイソウールを2枚重ねにしました。
そう言えばこれらの製品、施工の際に気になることがありました。
なるべくマスクとゴーグルをして作業していたのですが
それでも作業が終わった頃になると咳がしばらく
止まりませんでした。寒さのせいかとも思いましたが
今日は気温もさほど低くありませんでしたし、
肌が露出していた所がチクチクしますので、おそらくは
これらの製品の繊維が原因じゃないかと思います。
石綿は使っていないとのことですが、グラスファイバーなどと
同様に施工時はしっかり防護した方が良さそうです。
さて話を戻して、断熱材の上にはメタルラスを被せました。
後日この上に余っているライトキャスターないしモルタルを
コテ塗りしようと思います。
そうそう、先日埋め込んでおいたスチールラックの
アングルなんですが、こんな使い方をしました。
本来の用途とは違いますが羽子板ボルトをリベットで
フラットバー(平鋼/帯鉄)の両端に固定したパーツを作り
これを石窯に巻きつけてからアングルの穴に通して
ナットをガッチリ締め込みました。
ドーム形状は上からの力には強いのですが
ほとんど接着力の無い耐火モルタルを介して
床に乗ってるだけなので例えば地震のような
横方向の力がかかるとズレたり、最悪床のレンガから
落ちて崩れたりすることが無いとは言えません。
これを防ぐにはドームの最下端をしっかり固定する
必要があります。
そう考えて調べている中で見つけた海外の石窯の記事が
大変参考になりました。(
コレです↓)
それにしても流石はプロの仕事、構造的にも
素晴らしいですが、加工精度や最終的に隠れてしまう所でも
はみ出したモルタルは綺麗に拭き取ってあり
見る度美しいと感心してしまいます。それに比べて・・・
さて、今日はここ最近に無いほど天気も穏やかでした。
日も長くなりましたので随分作業も進みました。
来週は実家から母が遊びに来るので天気が良ければ石窯料理を
振る舞えたらと思っています。