この後、写真はありませんが水抜き穴が規定間隔に満たない箇所には透水管を擁壁に沿って止水コンクリートの上に設置してもらいました。
法令通りの施工ではありませんが、水抜き穴を規定の間隔で設けた場合と同等レベルの排水能力を確保できるようにすることで、建設局の完了検査を通してもらえることになりました。
今回の是正工事は建設局の担当者が提案してくれた方法だったのですが後で調べてみると、まずまず合理的で発覚後の対処については私も納得しました。
今回の方法は、お隣と接している隣地境界線上に擁壁を作る場合に採用されることがあるそうです。
というのは、このような立地で上側になる敷地に擁壁を作る際、規定通り水抜き穴を設置すると大雨の際など水抜き穴から大量の水が流出し、下側の敷地を水浸しにしてしまいます。
そこで、隣地境界線上には水抜き穴を設けない代りに透水管を設置し、雨水溝や排水溝に逃がすという施工方法が認められるケースがあるらしいのです。
擁壁を取り壊すなどという大規模な是正工事にならなくて済んで私もですが、担当の業者さんもホッとされたと思います。
ただ、今回のことは単なるミスでは到底済ませられることではありませんでした。
見つかった問題は幾つもあります。
・水抜き穴が宅造法の規定(3㎡に最低1個の50~100mm口径で設置しなければならない)に沿っていませんでした。
・これも宅造法で設置が義務付けられている止水コンクリートが設置されていませんでした。
・同じく透水層(擁壁に沿って上部まで30cm以上の厚さで砕石等の施設が必要)が施工されていませんでした。
・宅造法の規定にはありませんし、大規模な柱状改良もしてあるので大きな問題は無いのかもしれませんが、掘り起こした客土を元に戻す際に転圧が殆ど行われていませんでした。
これだけの問題がミスや確認漏れで発生する訳もなと思いましたので、設計事務所の代表であるT所長に経緯を調べてもらいました。
結果分かったことは、下記でした。
・水抜き穴の設置間隔の問題については、工事を担当した業者さんには一応知識はあったようですが、そこまで厳密な規定という意識が無く、一方で型枠パネルの設置間隔などの納まりを考えると、今回施工したようにするのが楽だったようで、その旨設計事務所の担当者のMさんに確認したようです。確認を求められたMさんには宅造法の知識が無かったため業者さんからの申し出の通りの施工で、了解したそうです。
・その他の問題についてはMさんが工期の遅れを取り戻したいがために、工事業者に対して手のかかる作業を省略するよう指示し、これを受けた工事業者も悪いこととは知りつつMさんの指示に従ったとのこと。
私はT所長やMさんとの打合せの際に、工期を守ることや見た目の良さより、後で見えなくなる所や構造を重視して欲しい、安心できる家を建てて欲しいと何度となく伝えてきました。
擁壁や基礎、構造のような所は、後で問題が起きても簡単には修正できないと分かっていたためです。
Mさんはそれをどう聞いていたのでしょうか。
手抜きをした理由として、工期の遅れを取り戻したいがためと回答したとのことでしたが、そもそも先方がこれで大丈夫と提示したスケジュールをすんなり了承し、こちらから無理なスケジュールを押し付けたことは一切ありません。
遅れてることが分かってからも「遅れてること自体は構わないし全体の工期の見直しが必要なら必要でいいから、確度の高い竣工予定を教えて欲しい」と言ったことはあっても遅れ自体を責めたこともありませんでした。
融資や引越しなどの手続きや手配の関係で、正確なスケジュールを知りたかっただけなのですが、百歩譲ってMさんにはこれが工期を短縮せよ、との指示に聞こえてプレッシャーになったのかもしれません。
だったとしても、取った行動はあまりにお粗末で無責任で信頼を裏切る酷い行為だと思います。
これまでも打合せで伝えたことが次回の提案等に反映されていなかったり、自発的、建設的な提案が無いことに頼りなさは度々感じていましたが、お互いに経験を積んで成長できればと折り合いをつけてきたつもりでした。
しかし今回のことで、もう彼と話すことに意味は無いと思いましたので、担当を外していただくようお願いしました。
そしてそれ以降Mさん本人と顔を合わすことはありませんでした。
(その後事務所も辞められたと聞きました)
更に今回のことが本当にMさん個人の問題なのか、そうではなく日頃の教育など組織全体の問題によって起きたことなのかによっては、この工事全体の契約を破棄することも考え直す覚悟でT所長と話をしました。
T所長としては監督責任は間違いなく自分にあるが、今回の問題を予め把握していたら絶対そのまま進めるようなことはしなかった。そこだけは信じて欲しいとのこと。
話を聞いて一度だけは矛を収めて今後の姿勢を見てみることにしました。
最初の工事でいきなり躓いてしまいました。
方向性を決め直し是正工事をしてもらいましたが、工期も当初予定より更に遅れることになりました。
何より設計事務所や施工業者に対する疑念や工事に対する大きな不安を感じながら進めていかなければならず精神的に辛くなりましたね。
なお、他にもスタッフのいる設計事務所ですが、今後は代表のT所長が私達の工事の担当者をされることになりました。
法令通りの施工ではありませんが、水抜き穴を規定の間隔で設けた場合と同等レベルの排水能力を確保できるようにすることで、建設局の完了検査を通してもらえることになりました。
今回の是正工事は建設局の担当者が提案してくれた方法だったのですが後で調べてみると、まずまず合理的で発覚後の対処については私も納得しました。
今回の方法は、お隣と接している隣地境界線上に擁壁を作る場合に採用されることがあるそうです。
というのは、このような立地で上側になる敷地に擁壁を作る際、規定通り水抜き穴を設置すると大雨の際など水抜き穴から大量の水が流出し、下側の敷地を水浸しにしてしまいます。
そこで、隣地境界線上には水抜き穴を設けない代りに透水管を設置し、雨水溝や排水溝に逃がすという施工方法が認められるケースがあるらしいのです。
擁壁を取り壊すなどという大規模な是正工事にならなくて済んで私もですが、担当の業者さんもホッとされたと思います。
ただ、今回のことは単なるミスでは到底済ませられることではありませんでした。
見つかった問題は幾つもあります。
・水抜き穴が宅造法の規定(3㎡に最低1個の50~100mm口径で設置しなければならない)に沿っていませんでした。
・これも宅造法で設置が義務付けられている止水コンクリートが設置されていませんでした。
・同じく透水層(擁壁に沿って上部まで30cm以上の厚さで砕石等の施設が必要)が施工されていませんでした。
・宅造法の規定にはありませんし、大規模な柱状改良もしてあるので大きな問題は無いのかもしれませんが、掘り起こした客土を元に戻す際に転圧が殆ど行われていませんでした。
これだけの問題がミスや確認漏れで発生する訳もなと思いましたので、設計事務所の代表であるT所長に経緯を調べてもらいました。
結果分かったことは、下記でした。
・水抜き穴の設置間隔の問題については、工事を担当した業者さんには一応知識はあったようですが、そこまで厳密な規定という意識が無く、一方で型枠パネルの設置間隔などの納まりを考えると、今回施工したようにするのが楽だったようで、その旨設計事務所の担当者のMさんに確認したようです。確認を求められたMさんには宅造法の知識が無かったため業者さんからの申し出の通りの施工で、了解したそうです。
・その他の問題についてはMさんが工期の遅れを取り戻したいがために、工事業者に対して手のかかる作業を省略するよう指示し、これを受けた工事業者も悪いこととは知りつつMさんの指示に従ったとのこと。
私はT所長やMさんとの打合せの際に、工期を守ることや見た目の良さより、後で見えなくなる所や構造を重視して欲しい、安心できる家を建てて欲しいと何度となく伝えてきました。
擁壁や基礎、構造のような所は、後で問題が起きても簡単には修正できないと分かっていたためです。
Mさんはそれをどう聞いていたのでしょうか。
手抜きをした理由として、工期の遅れを取り戻したいがためと回答したとのことでしたが、そもそも先方がこれで大丈夫と提示したスケジュールをすんなり了承し、こちらから無理なスケジュールを押し付けたことは一切ありません。
遅れてることが分かってからも「遅れてること自体は構わないし全体の工期の見直しが必要なら必要でいいから、確度の高い竣工予定を教えて欲しい」と言ったことはあっても遅れ自体を責めたこともありませんでした。
融資や引越しなどの手続きや手配の関係で、正確なスケジュールを知りたかっただけなのですが、百歩譲ってMさんにはこれが工期を短縮せよ、との指示に聞こえてプレッシャーになったのかもしれません。
だったとしても、取った行動はあまりにお粗末で無責任で信頼を裏切る酷い行為だと思います。
これまでも打合せで伝えたことが次回の提案等に反映されていなかったり、自発的、建設的な提案が無いことに頼りなさは度々感じていましたが、お互いに経験を積んで成長できればと折り合いをつけてきたつもりでした。
しかし今回のことで、もう彼と話すことに意味は無いと思いましたので、担当を外していただくようお願いしました。
そしてそれ以降Mさん本人と顔を合わすことはありませんでした。
(その後事務所も辞められたと聞きました)
更に今回のことが本当にMさん個人の問題なのか、そうではなく日頃の教育など組織全体の問題によって起きたことなのかによっては、この工事全体の契約を破棄することも考え直す覚悟でT所長と話をしました。
T所長としては監督責任は間違いなく自分にあるが、今回の問題を予め把握していたら絶対そのまま進めるようなことはしなかった。そこだけは信じて欲しいとのこと。
話を聞いて一度だけは矛を収めて今後の姿勢を見てみることにしました。
最初の工事でいきなり躓いてしまいました。
方向性を決め直し是正工事をしてもらいましたが、工期も当初予定より更に遅れることになりました。
何より設計事務所や施工業者に対する疑念や工事に対する大きな不安を感じながら進めていかなければならず精神的に辛くなりましたね。
なお、他にもスタッフのいる設計事務所ですが、今後は代表のT所長が私達の工事の担当者をされることになりました。
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